記念すべき第一回は、Dr.グリーマンの10ステップスクリーンを紹介します。10ステップといいつつ実は12ステップありますが。
我々オステオパスにとって適切な診断をすることは何よりも重要なことになります。しかり、限られた治療時間のなかで検査にそんなに時間を使うことはできません。そこで用いられるのがこの10ステップスクリーンです。いろいろあるスクリーニング法のなかでもこの方法はとても包括的かつ短時間に正確に行うことができます。自由診療の先生だけでなく、整骨院で働く先生。そして、骨格系の検査が苦手な先生などにもお使い頂けると思います。(特に若い先生は若いうちから勘に頼って治療するのではなく、その勘が当たっているのかを常に確認するようにしておくと何年後かの治療家としての姿が変わってきます)。
すべての患者さんに同じ基準を用いるという点でもとても優れているスクリーニング法です。
Greenman 10step screen
1 歩行
1-1 通常の歩行
1-2 かかと歩行
1-3 つまさき歩行
1-4 タンデム歩行
2 姿勢
後方より
2-1 耳垂
2-2 肩
2-3 肩甲骨下角
2-4 脊柱
2-5 腸骨稜
2-6 PSIS
2-7 膝カ
2-8 アキレス腱
2-9 アーチの高さ
側方より
2-10 頭の位置
2-11 脊柱の湾曲
前方より
2-12 鎖骨
2-13 ASIS
2-14 膝蓋骨下縁
3 体幹側屈
4 Standing Flexion Test
5 Stroke Test
6 Seated Flexion Test(座位)
7 上肢の動き(肩甲ー上腕リズム)
8 体幹の回旋(座位)
9 体幹の側屈
10 頚椎の動き(座位)
11 胸郭の動きおよび呼吸
12 下肢の動き(仰向き)
12-1 SLR
12-2 フェーバー・パトリックテスト(Faber Patrick Test)
12-3 スクワット(これは1の歩行時に確認しても良い)
これらのステップを通して問題のある個所をみつけることができます。そして、その問題の個所をさらなる検査で精査(Scanning) していくようにしてください。
私はこのあと、自動運動、多動運動、触診、整形外科的検査をして診断します。きちんとした診断なしに良い骨格系の治療はあり得ません。是非、おためしください。
次回は、この中の、Standing flexion test, Seated flexion testの説明をしていきます。
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