2015年3月11日水曜日

第59回:大学に入るまで。

前回、留学動機に書いたように、留学した時にはオステオパシーが何なのかはよく分かっていなかった。

アンドリュー・ワイルやDrフルフォードの本を読んだ程度。
勉強会にも2,3回参加したか、しないか。

でも、オステオパシーには何かあるのではないかと感じた。
本場のオステオパシーを見てみたい。そう思ったのを覚えている。

なぜ、このように思ったのだろう?
自分でもわからない。

留学当初、シドニーの西部になるウエスタンシドニー大学のコースに入ろうと思っていた。
それを目標に英語を頑張る日々。
しかし、直前になりその大学のオステオパシーのコースが閉鎖になることを知る。今年の学生の募集はしません。

チーン!目の前が真っ白。

当時、何も成し遂げずには帰れないという思いが強かったので、気は進まないもののシドニーにあるナチュロパスになるための専門学校に出願し、入学許可も貰っていた。

「これがやりたいことだったのか?」
悶々とした日々。

それを現地の邦人エージェントに相談しに行くと、「渥美さんの経歴や成績だったら大学に出願したほうがいいですよ」というアドバイスを頂く。

「?・?・?」「本当ですか?」 拾う神あり!
本当に神様に見えた。
ここからの帰り道は、すでに受かったかのようにウキウキしていた。

そこでメルボルンのビクトリア大学とRMITに出願。

なかなか返事が来ない。あと少しでビザが切れそう。
不法滞在になっちゃう。などなどいろいろ考える。

ビクトリア大学から返事が届く。語学力のテストをさせて欲しいとの返事。
この半年は、英語のテストを受けまくりだったので、なんとかなるかもと思った。
というか、やるしかない。

テスト終了。できることはやった。

それから1週間くらいして返事が。
すぐにメルボルンに来るように。
「受かった?!」「受かった!」

それからメルボルンに行くまでに2~3週間しかなかったと思う。
ビザの延長を申請。
引っ越し準備。

この引っ越し準備が本当に大変だった。
ふつうは、留学となると一人でくるので、シェアと言って、簡単な手続きでアパートなどの一部屋を借りて生活する。なので、退去も簡単。

しかし、私の場合は、家族を呼ぼうとしていたので、アパートの一室を借りていた。
前に、日本人が住んでいて、家具とかを買い取って、そのまま契約を引き継いでいた。
セントラルステーションのすぐ近く。日本で言うと、新宿駅のすぐそばみたいなところ。
便利でとても気に入っていた。
でも、現地の人には、治安が悪いから気をつけろと言われる。先に言ってよぉ。

今回も、そのまま家具を買ってくれて、契約を引き継いでくれる人を探さなくてはならない。
時間がない。でも、やるしかない。ネットで募集。

まずは、不動屋さんに行って、それは可能かを聞きにいく。当初、渋っていたが、家賃を上げるのが大丈夫なら良いと言われる。ハードルが上がってしまった。でも、やるしかない。

結局、メルボルンに移動する1週間まえに、日本人の女性2人に引き継ぐことができた。
募集は、結構あって、最後は、こっちの方が強気で交渉することができた。
この2人は全く英語が話せなかったので、契約まで付き添い、通訳も引き受ける。
二人にはとても感謝されたが、こっちとしては、時間がないから契約までなんとしても無事に終わらせる必要があった。

なんとかなるものである。

この留学エージェントの人との出会いがなかったら私の留学は違ったものになっていただろう。
本当に人の出会いは不思議だ。私はラッキーな人生を歩んでいる。

山口さん、本当にお世話になりました。また、シドニーにお礼をしにいきます。


こんな感じで留学1年目が終わり、シドニーからメルボルンに移り住むことに。
人生って本当に何が起こるか分からない。

「やるしかない」の精神は、留学している間、一番強く感じた言葉かもしれない。
いつでも「やるしかない」。
結局、人生は「やるしかない」の精神でチャレンジしていくことの繰り返しなのかもしれない。
「やるしかない」の状況がない人生はつまらないのかも。

そして、治療だけは、いつも「なんとかなる」わけではないので、少しでも精度を上げれるように頑張ろう。治療も人生と同じだ。

オステオパシーに出会って本当に良かった。

2 件のコメント:

  1. はじめまして
    20代前半の時通常医療ではサジ投げされていたところ
    各種自然医療のサポートで回復したところから
    代替医療の勉強をしたい。どうせなら留学したいと考えている27歳です。
    Osteopathyが気になり情報を探しているときにこちらのホームページにたどり着きました。

    20代で治療院を任されていた渥美さんとは違い
    病気のために大学を中退し、ずっとアルバイトだけしていた高卒で
    スタートラインが全く違うのですが
    もしお目通し頂いて、何かしらアドバイスかコメントが浮かんだら
    かつ、もしお時間があれば、何かしら反応を頂けたら
    喜んで参考にさせて頂きます。

    私は自然療法に類するもの全て関心があって、どこにフォーカスさせていくかで非常に悩んでいます。

    自分の症状の改善には整体やカイロプラクティックの寄与するところも大きかったので、留学先も最初はミシガン州のPalmer College of Chiropracticを考えていた位だったのですが(高い!ですがアメリカの医療資格の中では最も現実的)

    知り合いの整体師さんに
    手技療法は、特に日本だとやはり男性が女性に行う場合は、女性が男性に行う場合に比べて
    抵抗を感じるクライアントも多いというアドバイスを受けたことで考え直し始め

    自分の経験から、急性症状ではなく慢性症状の場合
    施術を受けるだけでは
    すぐに元に戻ってしまうということがあったので
    特に代替医療の分野では
    クライアントの生活レベルでの自助努力が可能な形のケアがより有効なのかな
    と思うと
    手技治療一本足で行くことに決断ができずにいた所

    少し時間があったので
    市井のヨガスタジオでティーチャートレーニングを受講をし始めたのですが
    これが、「生活レベルでの自助努力が可能な形のケア」という点で
    理想的なバランスじゃないかと思い始めました。

    ただ
    どの方向に突き進むにしても、
    まずはきちんとしたところで医療従事に関するBachelor相当の学位は欲しいなと思う気持ちと、今出せる学費予算の限界は変わらず。
    そこへきて
    Naturopathyの専門学校が来年度のみ大幅に奨学金を出すということで
    殆ど気持ちは決まりつつあったのですが

    ヨガをやっていく中で
    すぐにでも解剖学はきちんと勉強したくなり…
    それで手技の実技学習の場を求めるならOsteopathyに進むべきなのか。
    鍼も興味があるし…
    ただヨガが大事なら
    後々インドのヨガ大学院へ行く(非常に安い!)という手もあるし
    ヨガはアーユルベーダなどがそうですが、治療哲学はNaturopathyと被る部分もありますし、Naturopathでもいいのではないか…など
    悩みに悩んでおります。

    少なくとも自分の中で

    代替医療をやる場合はトータルにやりたいし何か一本足でやっていくのは就労的にもリスキーだろうということと
    でも、年齢的な理由と経済的な理由があるのでよくプランニングしなければという認識は固まっています。

    本当はもう半年ゆっくり考えるつもりだったのですが
    Naturopathyへ行くならもう日がないし、どうしよ~といった感じです。
    お金と時間が無尽蔵にあれば片っ端からやっていくんですが…。

    どういったプランが立てられるか
    例えばNaturopathyのBachelorをとった上でOsteopathyのPost-guraduateへ行けるか
    その逆はどうか
    Osteopathyの学校で奨学金のある学校はないか
    あるいはサマースクール?のような単位のでるセミナーがあるか
    など
    可能であればオーストラリアのOsteopathyを取り巻く状況を
    広くお伺いできれば幸いです。

    お返事お待ちしております!

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    1. コメントありがとうございます。

      私もオステオパシーの学校の前に、ナチュロパシーの学校にアプライしていました。
      ナチュロパシ―もとても良いと思います。
      ただ、日本で仕事をするときに、法的な制限があるかと思うので確認しておいても良いかと思います。特に、薬の処方など。

      イギリスやオーストラリアは、オステオパシーのセミナーに参加するのに制約を設けていることが多いのですが、アメリカのセミナーはオステオパスでなくても普通に参加できるものが多いので、自分の興味ある分野に絞って勉強しても良いかと思います。

      オーストラリアのオステオパシーのコースは基本的にはフルタイムで5年間しかないと思います。奨学金はあると思いますが、留学生が使えるのかどうかは分かりません。

      あまりアドバイスになっていませんが、是非自分に合った道が見つかることを願っております。

      また、何かありましたら連絡してください。

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