2013年2月18日月曜日

第36回:低血糖

本日は、前回の脱水につづき、身体のさまざまな症状を起こしている原因である低血糖について書いてみます。

低血糖症。血糖値が高血糖と低血糖の間を乱高下してしまうことです。

日本の食事は糖質過多になりやすい。朝は、ご飯やパン。昼は、うどんやそば、おにぎりやパスタ。夜にまた、ご飯。炭水化物を抜くと何を食べたら良いのか分からない人が多いのではないだろうか。それは、いろいろなおかずは取るとしても常に炭水化物がそのほとんどを占めているということである。それに間食で甘いおやつでも取ろうものならどうなるだろう。

私の患者さんでも、食事について尋ねると、朝はパンだけ。朝は取るけど、昼は取らない。おやつを食べるから夜は取らない。おまけに水は飲みたくない。ほとんどの患者さんの食が乱れている。

医食同源。身体に問題がある時は、まず自分の生活を見直してみることだ。生活を規則正しくするだけで体調は大きく改善する。

糖質の多いものを身体に取り入れると、血液中のブドウ糖濃度である血糖値が急激に上昇する。そうすると、その血糖値を下げるために大量にインスリンが分泌される。

身体には、体内の環境を一定に保とうとする働きがある。そのなかでも脳はブドウ糖を主なエネルギーとするので、この急激な血糖値の低下に対し、一種の防御反応としてアドレナリン、ノルアドレナリンやコルチゾールなどのホルモンを分泌する。これらのホルモンは腎臓の上にある副腎と呼ばれる臓器から分泌されるので、一日に何回も血糖値を乱降下させると、しまいにはこの副腎に疲労が起こってしまう。何度も繰り返されれば、インスリンを過剰に分泌しなくてはならないので膵臓自体も機能が低下する。


そして、低血糖はさまざまな症状を起こす。

身体的には、疲労感、めまい、偏頭痛、食後の極度な眠気、生あくび、動悸、むくみ、筋肉痛、日光がまぶしく感じる、口臭、アレルギー症状。

精神的には、不安感、怒りっぽくなる、情緒不安定、イライラ、気鬱、極度の緊張、集中力がない。

 低血糖の原因はこの他にも、 アルコール、煙草、カフェインの取りすぎ、過食、ストレス、ビタミンやミネラルの不足なんかも考えられる。

甘いもの大好き。アルコール大好き。たばこ大好き。コーヒー大好き。一日1食です。これで頭痛や肩こりと言われてもどうにもなりません。

人は、心に感じたことや身体の中で起こっていることになかなか気が付くことができません。そうしているうちに、その問題を筋、骨格に痛みとしてシフトします。痛みは感じることができるので、それを問題ととらえ治療して欲しくなります。しかし、それでは症状は一時的に消せても原因は治せません。

症状のその先に何かあるかもしれません。少し踏み込んでみてください。病院や治療院に何年も通うことが最高の人生ではないと思います。


0 件のコメント:

コメントを投稿