2014年2月3日月曜日

第46回:手技

オステオパシーには、星の数ほど手技がある。こうしている間にも新しい手技が生まれているだろう。その手技の多種・多様さがオステオパシーの最大の特徴といえ、他の手技療法と最も異なるところになる。

その手技の多様さゆえにオステオパシーを「パッと」イメージするのは難しい。

カイロであれば「ポキッ」、鍼であれば「鍼自体」、灸だったら「熱い」。
指圧だって「指」、柔整は「外傷」。オステオパシーは、、、、

オステオパシー=?!
100人のオステオパスがいれば100人違うことをする。これといった型がない。


オステオパシーとはその原則に従って治療することで、医療哲学なんです。

この原則をいかに自分なりに解釈して治療していくかが、オステオパシーなんです。
患者さんへの説明に時間が掛かります。

では、今回のテーマ「手技」。

私が一番よく受ける質問。

「この手技はどういうときに使うんですか?」
学校でたくさんの手技を教わったけど、いつどこで使ったら良いかわかりません。

この質問。答えはシンプル。

患者さんの症状をオステオパシー的にどのように診断したか。 そして、それをどのように治すか。

硬い→柔らかくする。
動かない→動かす
伸びない→伸ばす
詰まる→通す
弱い→強くする

その時に、最適と思われる手技を選択し用いる。それだけ。
それで意図した効果がでれば良い。でなければ、診断が違うのか、手技の選択が違うのか、手技の方法が違うのかを見直す。

そして、大切なことがもう一つ。
「迷わないこと」

診断を迷う。手技の選択を迷う。手技の方法を迷う。
もちろん効果がでるのに時間が掛かっているだけのときもある。
迷わずに待てるのか。

いかに自分を信じるか。自分の感覚を信じれるか。

頭蓋とかの小さな動きだけでなく、触診とかでも指先は感じている。ただ、自分の迷いがその感覚を消している。そういう時、だいたい口から出る言葉は「難しい」。

これは裏を返すと、「自分を信じるのが難しい」と言っているのと変わらない。
その手技やその背景を信じているのかにも通じる。

したがって、「治療は自己表現」。今の自分以上の治療はない。

迷わないように練習し、勉強する。

 野球やサッカー選手とかと変わらない。バッターボックスで迷っている。PKを打つ前に迷う。
お相撲さんが立ちあいで迷う。料理人が味付けに迷う。

手技は決して裏切らない。でも、手技を軽視すれば必ずしっぺ返しを頂く。
手技を使いこなすには、自分が成長するしかない。
迷わない自分。自分を信じる自分。

ATスティルが、「オステオパシーをやるなら解剖を勉強しろ、そして、解剖を治療に活かせ、すぐに活かせなくてもいつか必ず役に立つ。ただ、あなたは100年くらいしか生きられないということも覚えておけ(ちょっと乱暴な訳)」と言っている。

人生長くない。そろそろ人生折り返し。もう、折り返しているのかもしれない。

自分はまだまだ。なにひとつ成し遂げていない。
治療を通して成長を感じれると嬉しい。
オステオパシーの原則の理解を深くする。

 治療家でいれて幸せだ。
オステオパシーの無限の可能性を爆発させてやる!

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