2013年1月1日火曜日

第31回:Total body healing: Body, Mind and Spirit

Atsumi Total Careのコンセプトでもあるトータルケア。ここで言うトータルにはいろいろな意味が含まれています。
今日は、そのトータルのなかでも根幹の部分、そして、院のロゴでも表現している「Body, Mind and Spirit」について書いてみます。


Body
オステオパスは、自然治癒力を最大限に引き出すためにいろいろな種類の手技を用います。どの手技も肉体を通して使われるので、必然的にベースとなる身体が良い状態にある方が反応も良くなります。

Mind
オステオパシーでは、身体の全てのパーツが共に機能してはじめて、治癒力を生みだすと考えているので、脳も、そして、心もその全体のシステムの中に含んで考えます。したがって、オステオパシーでは、肉体にある問題は、心の問題も増長すると考えています。同じように、心の問題は、身体の問題を引き起こし得るのです。身体に何か起こっている時に、心に何か起こらないことはありません。

Spirit
前々回に書きましたが、今のところ、オステオパシーの中に明確にスピリチュアルと言っているコンポーネントはありません。しかし、最近では、東洋医学で言うところの「気」のように、身体の「エネルギー」を治癒を促進する力としてとらえているオステオパスが増えてきています。

私は、この3つを次のように考えています。MindはBodyの中に存在し、SpiritはBodyの外側に存在している。そして、この3つは常に影響しあい身体のバランスを保っている。

この3つが影響し合っていることは、この様なことからわかります。
  • 身体が治りたがっていていも、気持ちが治りたがっていないので治らない。
  • 身体が治るのに必要なエネルギーが不足していて治らない。
  • 心の問題を無視し続けた結果、筋骨格の問題として現れる。(逆もあります)
このように考えていくと、ぎっくり腰もうつ病も原因はそう大きく変わらないと言うことが分かると思います。いろいろな原因がありその結果が、心に出ればうつ病になり、骨格にでればぎっくり腰やヘルニアになる。 うつ病は、慢性の腰痛を生じさせ、慢性の腰痛は、うつ病を起こす。

逆に、これらの事柄に関係性がないとなると、ぎっくり腰が一回の治療で良くなるなんていうことを証明できなくなってしまいます。腰であれば椎間関節の捻挫でも通常の治癒過程では、痛みが取れるのに4-5日、機能が回復するまでにさらに1週間と考えられています。筋肉や靭帯の損傷であれば治癒過程はさらに長くなります。これがたった数分で治ってしまう。これは非科学的なことなのですが、臨床ではたびたび遭遇することがあると思います。どうしてこのような事が起こるのでしょう?

これは腰を治したのではなく、他の部分を治したと考えた方が良いではないでしょうか。患者さんは腰が痛いと言っているし、腰に熱感があるので腰の問題と考えてはみて、治療した。しかし、本当に腰は悪かったのでしょうか?ということになってきます。

骨折では、それぞれの骨に治癒期間があり、それを早くしたりする人はいません。大腿骨の骨折を一回で治す人はいませんし、小さな中手骨でさえ一回で治す人はいないのです。では、なぜ骨は一回で治せないのに、他の筋骨格の問題は治せるのでしょうか?

身体は治る状態にある時にだけ治るんです。それは、Body,Mind, and Spiritのバランスが良い時なのです。





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