2012年10月16日火曜日

第12回 Balanced Ligamentous Tension

本日はBlanced Ligamentous Tension(BLT)を紹介します。

この手技は、1940年代初頭に、頭蓋治療の創始者として有名なWilliam Sutherland DOによりBalanced Membranous Tensionとともに提唱されました。
サザーランドDOはこれらの手技を、彼が提唱する頭蓋治療のコンセプトに関連して発展させました。その後、Anne WalesとPaul Kimberleyによりさらに発展されました。

昨日のFunctional Techniqueは、骨の感触に集中するように言いましたが、このBLTは靭帯・関節メカニズムにその焦点を当てます。

靭帯・関節メカニズムとは、
  • 正常に機能している関節は、それぞれの靭帯に適正に配分された緊張により支えられている。
  • 各靭帯間に適切に配分された緊張は、怪我や障害により変化する。
したがって、BLTは怪我などによって一旦失われた靭帯の緊張の不均衡を改善し、適切な緊張を取り戻すことを目的に行います。

実は、このBLT昨日のFunctional Techniqueとやり方はほとんど同じです。

まずは、Screeningして、おおよその悪いところを探します。そして、Scanningすることにより特定の部位まで落とし込みます。そして、最後は、その障害部位が最も動きやすい方向を探します。
その方向を探すのに使うのが、3つの回旋運動、そして3つの直線運動です。

例)上部胸椎
  1. Screen: 10Step Screenなど上部胸椎がおかしい
  2. Scan: 上部胸椎のなかでも特にT2の動きがおかしい
  3. Segmental definition: T2の6方向の動きを確認。
このようなステップのイメージをもってやってみてください。T2の場合は頭をLeverとして使って動きを確認してみてください。昨日も言ったように、その動きはとても、とても小さいです。視覚では確認できないような小さな動きで確認してください。

BLTとFunctional Techniqueの違い
Functional Techniqueは、動きについていき、さらに緊張を緩めるのに呼吸を用いたのに対し、このBLTは、その動きについていかず、ホールドしたままにします。そして、必ずしも呼吸を使う必要はありません。

BLTも身体のほとんどの部位に用いることができるとても便利な手技です。全く力もいらないので誰にでも使ってもらえると思います。
ただ、かなりの触診力を必要とするので手技とともに触診の練習もしておいてください。大変だと思いますが、指先や手のひらが厚くなってしまう行為はできるだけ避けれるといいですね。





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