2012年10月4日木曜日

第3回 Palpation(触診)

今回は触診について書いてみます。オステオパシーでは、触診を一つ技術、あるいはそれ以上と考え、手技と同じように厳しく指導されます。したがって、学校に入ってすぐに勉強が始まり1年かけてみっちり行われます。当然テストもあります。しかし、年配の先生方は、口をそろえて今は甘いと言います。確かに、昔の人は本のページの下に髪の毛を置き、18ページ重ねた上からでもどこに髪の毛があるか分かったという話があります。

今日は、その練習方法の例を書いて行きます。
 骨
  1. 頚切痕
  2. 胸鎖関節
  3. 鎖骨
  4. 烏口突起
  5. 肩鎖関節
  6. 上腕骨大結節
  7. 結節間溝
  8. 上腕骨小結節
  9. 三角筋結節
  10. 上腕骨体
  11. 肩甲棘
  12. 棘上窩
  13. 棘下窩
  14. 肩甲骨上角
  15. 肩甲骨内縁
  16. 肩甲骨下角
  17.  肩甲骨外縁
筋肉
  1. 棘上筋
  2. 棘下筋
  3. 肩甲下筋
  4. 小円筋
腋窩
  1. 前:大胸筋(小胸筋)
  2. 内:前鋸筋(肋骨2-6)
  3. 後:広背筋、大円筋
上腕の筋
  1. 三角筋
  2. 上腕筋
  3. 烏口腕筋
  4. 上腕三頭筋
後面の筋
  1. 僧帽筋
  2. 挙上筋
  3. 菱形筋
この他、肩周辺の滑液包、上腕動脈、腋窩のリンパ節を確認する。

肩であれば上記のように触っていく。骨から初めて筋肉、血管、神経、リンパ節などを触っていく。
これを2人組みになり説明をしながら行う。筋肉に関しては、起始、停止、支配神経を説明しながら行う。筋肉はわかりわかりずらい時は軽く力を入れてもらいその走行を確認するようにする。

これに慣れてくると触診力がつくだけでなく、触っているところ、そして、その深層まで視覚的にとらえることができる。

治療している部位が視覚的に浮かび上がっているのと、いないのとでは効果に大きな違いがでる。
皮膚から一枚、一枚はがしながら悪い部位を探していく。オーストラリアでは、先生から治療中に触っているところの下には何があるかを常に質問される。その下の下、その下と質問は繰り返される。答えたと思っても、その支配神経、動きなどを質問される。

私は、若いころ勘に頼った治療をしていた。当時はそれでなんとかなったし、それで良いと思っていた。でも、ある日、それに限界を感じ、その何年も成長していないことに気がついた。

触診は地味ですが、確実に力をもたらしてくれるのでみんなで楽しく勉強してみてください。




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