間接法にも様々な手技があるのですが、どれにでも共通する項目があります。
- キーファクターとしては、手技の動きはモーションバリアーから離れます。
- 障害されている部位は、バランスが取れるところか、テンションが低くなるところに持っていくようにします。
- 動きの質に焦点をあてます。
- 動きの始まりに焦点をあてます。
これだけでは何のことかまずわからないと思います。
間接法を理解するには、ease and bindコンセプトを理解する必要があります。要は、動きやすい方向と動きがなくなる方向があるということです。関節でも、皮膚でも行きたい方向、そして、結びつきが強くなる動きというのがあります。これについては、各テクニックを説明する際に詳しく説明していきます。
効果のメカニズム
- 神経学的仮定に基づくと、障害が正常ではない求心性インパルスを起こし、その結果、異常な遠心性シグナルが起こる。
- 求心性シグナルを正常にすれば、機能は正常にもどると考えられています。
- したがって、間接法は求心性の異常興奮を減らす手技と考えられます。
- 手技の性質からもとても幅広い疾患に用いることができます。
- 寝た切りの患者や中枢、末梢神経障害に使われることもあります。
- Drスティルは、彼の書物のなかで結合組織のシステムを協調していました。彼は、直接法とともに間接法も使っていたと考えられています。
- しかし、主な発展は1940年代に入ってからになります。
- William SutherlandによりCranial osteopathy とBalance Ligamentous Tension
- Hoover&JohnsonによりFunctional Technique
- JonesによりCounter Strain
- Schiowitz&DiGiovannaによりFacilitated Positional Release
- これらの手技が一般的に間接法と言われています。
日本では、指圧、柔整や整体などいろいろな伝統医療があったためなのか、直接法はいまいちキャッチーではなかったのでしょう、日本でオステオパシーというと間接法のイメージが強いはずです。あとは、日本の先生の職人気質、日本人特有のミステリアスなものへの興味などからも間接法を好んで使う先生が多いのでしょうか。
Cranial Osteopathyの先生は別として、オーストラリアでは間接法だけで治療している先生は見たことがありません。直接法の補助的に使っている先生がほとんどでした。(彼らは簡単に痛さ、硬さが取れた方がいいじゃないかと考えています。)治療の順序も直接法から間接法がセオリーになります。実際、直接法と併用した方が効果が持続するようです。
でも、はっきり言って最後は好みの問題なのではないでしょうか。間接法だけで治療しても全然問題ないと思います。ただ、時間がかかるので補助的になってしまっているだけかもしれません。
皆さんもいろいろ試して好みの組み合わせをみつけてください。オリジナルができるかもしれません。
では、明日からは各手技を説明していきます。
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